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頑張って、笑ってる君がヒーローさ

リューン~風の魔法と滅びの剣~①

こんにちは。なんだか久しぶりの更新になってしまいましたが、先日我が応援している藤原丈一郎くんと大橋和也くんの主演舞台「リューン~風の魔法と滅びの剣~」の千葉、東京公演を観劇しに行った話をしようと思います(・ω・)ノ余韻がひどすぎてこの記事にするまでにだいぶ時間がかかってしまいましたが、覚えている限りの感想だけでも文字に残しておきたいと思って。評論並みに長くなる予定なので、どうぞお付き合いのほどよろしくお願いいたします。

 

一幕

・調和のシンフォニー

キャストの皆さんが真っ白な衣装で青いボールを抱えて舞う魅惑の世界。観劇された方はわかるかと思うんですが、リューンの世界はとにかく「3」という数字を大事にしていて。そこでパンフ記載の歌詞を見てヒイッてなったのが

太陽系にある第3の惑星

月が2つとこの地球

空と海の間に陸を置くように

神と人の間に竜を造った

地球って太陽系で数えたら3番目の惑星だし、リューンの世界に月が2つあるのも地球と合わせて3つで調和を保っているのかな、って考えたら芸が細かすぎて鳥肌が立った。

 

ルトフの里は調和を保って平和だけど、まだ世界から戦争がなくならないのは魔法使いが絶滅したからだと言うダイス先生に食って掛かるダイ。「魔法使いに会ったことがあるんだろ?!」って聞くダイに対して「ずいぶん昔の話になりますが、とにかくかつてはどの国にもいました」って答えるダイス先生の絶妙な間が切ない。1000年前に意に反して風の魔法使い呼んじゃったからね。

そこで「まもなくここにエルカが来ます」って予言した時のフローの嬉しそうな声。舞台では描かれていないけどフローはきっとエルカのことが好きなんだろうなあ。でもまだ15歳だから自分のそれが恋心なんだっていうことにも気付いていないんじゃないかと思うと初々しくて可愛い。

強風が吹いて、風が呼んでいる気がするというフロー。ダイス先生の魔法道具であったり、魔法、という存在に対して反発するダイは俺には何も聞こえないってちょっとキレ気味。そしてルトフの里が、他国から侵略されることもなくやってこれているのは風の魔法使いのおかげというダイス先生に対して、過去を振り返ってしまうダイ。対照的に耳をふさいで向き合いたくないとするフロー。この場面からも、ダイは過去にまだ強い憎しみを抱いていて、後の滅びの剣にも繋がっていく予兆なのかなあ。

 

・僕たちの魔法

この曲すごく好きなんですけど、なんにせよ歌詞がしんどい。

平和を願って僕は剣を磨くよ

負けちゃ駄目さ暗い過去の記憶に

もっと強ければ里は焼かれなかった

剣は人を守るためある

って歌うダイがしんどすぎてもう涙が出る。前述したとおりダイはやっぱり過去と向き合おうとしていて、強くなろうとしていて、でもそれに対してフローは

未来はまだ変えられるから

殺し合うだけじゃ何も生まれはしない

忘れないで人は迷う生き物

って過去のつらい記憶は忘れたくて、前だけに進みたい。それでも2人が願うことは同じ、世界の調和だから「まだ涙にしか届かない指だけど、空にかざした手は幸せを掴むため」ってどこまで客泣かせですか。そのあとフローが「本物の剣は人を殺す道具だよ、忘れないで」ってダイに諭すんですが、このあとの全オタクが堕ちた台詞

ダイ「大丈夫、俺にはお前がいる。もしも俺が道を誤った時は、お前が俺を救ってくれる、そうだろ?」

フロー「うん、約束する。この身を呈してでも!」

丈橋にそこまで沸かない藤原担のわたしでもこの台詞には堕ちました。俺にはお前がいる、って、、、いつも大橋くんにツンツンしているじょうくんが、うん、って答えてるんですよ?!まあフローとしてですけどね?!

 

・「三つのかまど亭」のテーマ

ハイ来た調和の3祭りが!手始めに三つのかまど、そして空と海に陸があって、昼と夜の間に夕焼けがあるって話。マーナムとアリーシャにもじきに子供が生まれ三人家族になる。でもここでマーナムが、もし双子が産まれたらどうするんだ?って。それに対してもう一人作ったらいいじゃない!(3人兄弟になるから?)って答えるフローリアがちょっと狂気。そんなに3って大事なんだな。

 

・フローリアとエルカ

フローリアの仕事は、宿屋の主人と里の長と、お母さん、で3つだというエルカ。もはや無理やりな気もするが、、、。エルカのことをまだまだ子ども扱いするフローリアに対して、半年後には通過の儀を迎えると歯向かうエルカ。ここで酔っ払いに絡まれるエルカに対して自警団団長マーナムの飛び芸!ヒィイイかっこいい。

 

・マーナムとアリーシャ

危険な任務もうやめて、だってすぐパパだよ、って言うアリーシャめちゃくちゃ可愛くないですか。ここに産まれてくる子供は絶対幸せになると思う。

 

・ファンルンの弟子入り志願

三足揃いの長靴と、三つ穴のオカリナと、三本になった枝毛と、サンダルに踏まれた三葉虫を持ってきて、弟子にしてくれとダイス先生に頼むシーン。ここまでくるとサンダルにも3が掛かってるのではと思ってしまう。このあたりのシーンで、エルカとダイがフローにパンをあーんってしてあげてるんだけど、フローが食べようとするところでやっぱりあーげない、みたいなやり取りしてて可愛い。あとチャミーが後ろでずっと鍋からつまみ食いしてるのも笑える。

 

・風の里“ルトフ”

このシーンすっごい好き!!!一角狼座に走って向かうフローとダイっていうだけなんですけど、プロジェクションマッピングが好き。ここでやっと二人の名前が画面上に上がって、ああ始まったなあって、リューン・フローとリューン・ダイだ、って胸が熱くなる。

 

・一角狼座の人々

いやもうウィルトスこと大澄賢也さんの歌唱力たるや。「だっちゅうのにあいつらは~どこで油売ってんだあ~最後の稽古ができぬ~」って歌い方がハチャメチャに好き。そしてそのあとのユンナことダンドイ舞莉花さんの「座長、ピリピリしない」って台詞の言い方が更に好き。そしてフローとダイが到着して、一列になって歌とダンス。この時フローは最上手なんですが、キラキラ笑顔でキレキレに踊るフローがじょうくんすぎて最高でした、すごい好き。このあとみな捌けてリューンのロゴが舞台上に、、、鳥肌再び。

 

・仮面劇『風の魔法使い』

何回も観てやっと話把握したほど難しかった。まあわたしの理解能力が低いだけですよね(涙)。ダイがガンドラ王役(過去のダイス)、フローが魔法使い役。このシーンで思うのは、じょうくんってほんと指短いよなあ、、、っていう(最低)。ガンドラ王が滅びの剣を作り出して制御できなくなった時の振りが、あまりにも大橋和也すぎて本人提案では?ってくらい。あとあの仮面はどうやって装着してるのか気になるんでじょうくん教えてください。

場面は変わりカダ王国。ダナトリアの蜂の話のくだりが何回聞いても難しかったからわたしの理解能力低い案件再び。さっきまであんなに楽しかったのに舞台上は真っ赤になって孤高の王座に座るダナトリア。不穏な空気、、、調和が崩れ始めてきてる。

 

ファランディーアの泉 / 滅びの剣

フローとダイ、エルカの3人でいるのにしれっと現れるファンルン怖い。ここでも魔法を信じるフロー。過去を引きずるダイに対して忘れたいフロー再び。エルカが滅びの剣を握ってからの瞬間の演技が怖すぎて思い出すだけでも鳥肌立つ。さっきまであんなに楽しそうにしてたのに無表情に斬りまくるエルカ別人すぎる。ダイとファンルンは立ち向かっていくのに、フローはしれっと隅っこで逃げ延びてるから剣は全く使えないのかな?

 

・風のレクイエム

フローの呼びかけで我に返るエルカ。やっぱりこれ魔法なのかなあ。そしてせっかくダイスが滅びの剣を布で包んだのに、ルトフの里が襲われているのを見て咄嗟にそれを奪ってしまうダイは何を思っていたのだろうか。ファンルンが来てからというもの、滅びの剣、、、と何度か呟いているダイはやっぱり過去から抜け出せていないのか。それはもうダイにしかわからないですよね。

 

・人を殺す正義

このシーンで声を大にして言いたいのは、マーナムと、カダ王国からやってきたキャスヴィルが戦っているということ。だってキャスヴィル演じてるのさっきまでアリーシャ演じてたまりゑさんですよ?!数十分前まで夫婦役だったのに、今や殺し合ってるなんてもう演技力たるや。マーナムがダナトリアにとどめを斬られたとき思ったのはアリーシャのお腹の中にいた子、、、せっかく調和の3になるところだったのに。なんならさっき「危険な任務もうやめて、だってすぐパパだよ」って言っていたアリーシャが浮かんでやるせない。わたしが泣きそう。

 

・血塗られた記憶

「滅びの剣ならここにある!」と駆け付けるダイ。10年前にフローとダイの故郷を焼き尽くしたのは今目の前にいるダナトリアだと気付いてしまって、過去を忘れられないダイは、これまでの思いが爆発しちゃったんだろうね。切なすぎて胸が痛すぎて心臓握りつぶされそう。剣ではねられたお父さんの生首が一番古い記憶って悲しすぎるし、そりゃあフローが過去から目を背けたくなる理由もわかる。ベッドの下に隠れて、自分の家族の悲鳴が途切れて、生ぬるい血が床を伝ってくる。そんな状況にあったら自分も死んだほうがよかったのかもって思うかもしれない。フローとダイは5歳の時にそんな経験をしたのかって思うとやるせないし、通過の儀を控え大人になる直前の今、故郷を焼き尽くした張本人が目の前にいて。僕たちの魔法では、もっと強ければ里は焼かれなかった、って歌うダイ。そして今その手には滅びの剣を握っている。またとない状況だよね。でもその反面ダイは、剣は人を守るためある、とも歌っていて。その直後にフローにも、本物の剣は人を殺す道具だよ、って忠告はされていたけどもうそれどころじゃないんだろうなあ。

それと、穴を掘って母さんの肉うずめた、って本当に掘る演技しながら歌うからもう涙腺ボロボロ。その後フローリアに出会って、ルトフの里の人々に出会って、エルカに出会って。フローとダイ、エルカで調和の3になる。なんて素敵すぎるんだ。

この血塗られた記憶のサビ、メロディーは僕たちの魔法と同じなのに捉え方が全く変わってくるのもすごい。幸せを掴むために空にかざしていた手は希望に満ち溢れていたはずなのに。風に夢を描けばきっと叶うって信じていて、それが僕たちの魔法だね、って。それなのに血塗られた記憶になるとその手は爪も指も血まみれになってしまう。自分の手で家族の遺体を埋めた当時5歳のフローとダイ、幸せを掴むためにかざしたその血まみれの手は、僕たちの魔法とは確実に意味が違うだろう。まだ涙にしか届かないけど、って同じ歌詞なはずなのに、どうしてこうも苦しいんだろう。あれから10年経った今、僕らはもうあの日の子供じゃない。フローは過去に耳を塞ぎたいのに、ダイは立ち向かう。そこから出る言葉、「殺してやる」。なんてやるせないんだろう。前述した通り、滅びの剣を故意ではないが手にしてしまった今、それを握ってしまうのも仕方ないと言ってしまえばそれで話は済んでしまうが、まあそうはいかない。

 

・風のレクイエム REPRISE

黒い獣に支配されてしまったダイを止めるフロー。ダイがもう狂気でしかない。そしてそのまま黒い獣と共に去るダイが残す台詞「約束したよな?俺がもし、、、」はあ~しんどい!!!とんでもないことをしてしまったと気付くダイが最後にフローに助けを求めたのをフローは聞き逃していない。だから僕がダイを殺しに行くって言うけど、これほど切ないことってないと思うんです。兄弟のように仲が良いのに、ダイを救うには殺すしかもう方法がない。極論を言うと、フローはダイのことを放っておいてもいいと思うんです。だってダイがどこに行ったかもうわからないし。それでも探しに行くっていうのは約束があるから。ここでプロジェクションマッピングで回想みたいな感じで「俺にはお前がいる。もしも俺が道を誤った時は、お前がおれを救ってくれる。そうだろ?」「うん、約束する。この身を呈してでも。」って流れるからもう涙腺崩壊。ダイが黒い獣と去るときに言いきれなかった言葉、お前が俺を救ってくれる。過去には耳を塞いでしまうほど弱くもあるのに、世界の調和を保つために、命の危険を冒してまでダイを助けに行くと決意するフローに胸が熱い。しかもダイを救うためには殺さなければいけないなんて、何度言ったかわからないけどやるせない。もどかしい。みんなが幸せになれる方法はないのか!ずっとお互い寄り添って生きてきたのに、殺し合わなきゃいけないなんてそんな運命蹴飛ばしたい。あとダイスがガンドラ王っていうことをフローリアは知っているんですね、びっくりでした。

 

・風の舟

船の帆先に立って前だけを見据えるフローの目には何が映っているのだろうか。その目は決意に満ち溢れていて、このフローは本当にかっこいい。「キミが消えた南の空 冒険という旅が始まる」もうわたしの心情ぐちゃぐちゃです。オールキャストで歌う風の舟は、壮大で、素晴らしくて、圧倒されて。なんて言い表せばいいかわかりません。何回観に行っても毎回まわりからは鼻水をすする音が聞こえた。まだ一幕なのにこんなとてつもなく感動するものを見せてくれて思い返してもやっぱりリューンってすごい。

 

 

とまあやっぱり長くなってしまったし相当な時間使ってしまったので、二幕はまた時間があるときに書きますね。それとちょくちょく書いているんですが、リューンって割と歌詞に大事なフレーズが入ってると思うんですよ。代表的な例が僕たちの魔法とか。だからその歌詞をプロジェクションマッピングとして舞台上に出してくれているのもすごく大事なポイントなんだと思う。あと三つのかまど亭から役者に合わせて役名を出してくれているのも、正直カタカナの名前って覚えづらいからすごくありがたかった。演出のウォーリー木下さん天才すぎです。

書き出したらキリがなくなるからこの辺でドロン!